「同時廃止事件」の場合は、官報公告費用として使用される。
「管財事件」の場合は、官報公告費用として使用されるほか、破産者が納付した予納金は破産財団に組み入れられ、破産管財人の管財業務遂行に必要な費用や破産管財人報酬などの手続費用あるいは配当原資などに充てられる。
費用の予納がない場合、裁判所は申立人に対して予納命令を発することになる。この予納命令に対して申立人は即時抗告をすることができる(破産法22条2項)。最終的に費用の予納がなければ、裁判所は破産手続開始の申立てを却下することになる(破30条1項1号)。
(費用の予納)
第二十二条 破産手続開始の申立てをするときは、申立人は、破産手続の費用として裁判所の定める金額を予納しなければならない。
2 費用の予納に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。(費用の仮支弁)
第二十三条 裁判所は、申立人の資力、破産財団となるべき財産の状況その他の事情を考慮して、申立人及び利害関係人の利益の保護のため特に必要と認めるときは、破産手続の費用を仮に国庫から支弁することができる。職権で破産手続開始の決定をした場合も、同様とする。
2 前条第一項の規定は、前項前段の規定により破産手続の費用を仮に国庫から支弁する場合には、適用しない。(破産手続開始の決定)
破産法
第三十条 裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、破産手続開始の原因となる事実があると認めるときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、破産手続開始の決定をする。
一 破産手続の費用の予納がないとき(第二十三条第一項前段の規定によりその費用を仮に国庫から支弁する場合を除く。)。
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