第5章(破産管財人面接)

初回相談でA社長と話したように、「再来月末の売掛金」がしっかり入金され、それをA社長が引き出し、従業員全員に給料を支払い、弁護士費用・実費なども預託され、書類も全て揃え、私は東京地裁で会社とA社長個人の自己破産申立をし、裁判官と即日面接をしました。

その1週間後に裁判所から破産手続開始決定が出され、破産管財人が選任されました。裁判所の書記官からタキオン法律事務所に「先生、破産管財人が決まりました。**法律事務所の弁護士X先生です。住所と電話番号は…」と電話がありました。

私は早速、管財人のX先生に電話をし、管財人面接の日程を決めました(A社長にはあらかじめいくつか候補日を確認しておきました)。その後直ちにX先生宛に破産申立資料を郵送しました。

管財人面接の当日、A社長とは事前に「管財人の事務所で直接待ち合わせをしましょう。面接時間の5分前ということで」と約束をし、別々に訪れたところ、A社長とは偶然にも面接時間の5分前に管財人の事務所の前で会いました。

二人で事務所の受付を通して会議室に通され、A社長と世間話などしながら管財人を待っていたところ、管財人が2分ほど遅れて入室してきました。

管財人 「いやー、すいません、電話が長引いてしまって、失礼しました。あ、私、この度破産管財人に選任されました弁護士のXと申します。よろしくお願いいたします。」
(名刺交換)
管財人 「えーと、じゃあ早速ですが、Aさんに確認させていただきたいことが何点かあります。まず、事務所の明け渡しはもうお済みということでよろしいですか?」
A社長 「はい、*月*日に全て明け渡しています。」
管財人 「敷金の、えーと、6万円ですか、これは返還なしなんですね?」
A社長 「はい」
管財人 「敷金の明細などお持ちですか?」
A社長 「はい、えーと、あ、これですね。」
管財人 「ふむ、なるほど。分かりました。で、従業員の解雇も済んでいて、売掛金を回収して給料を支払ったわけですね?」
A社長 「はい。」
管財人 「その売掛金額と給与額の詳細は…」
タキオン 「あ、報告書の4ページの下段に記載してあります。」
管財人 「あ、そうそう、これですね。ふむふむ、なるほど。分かりました。えーと、会社名義の自動車も1年前に廃車にしてるんでしたね。年式は…、ああ1989年ですか。じゃあ問題なし、と。で、不動産やゴルフ会員権もないということでしたね?」
A社長 「ええ。」
管財人 「ですね。えーと、あとですね、事務所の賃貸借契約書を見ると駐車場の契約もあるんですが、これ今はもう解約してるんですよね?」
A社長 「はい、1年前に解約してます」
管財人 「その敷金も込みで6万円ということですか?」
A社長 「そうです」
管財人 「なるほど。滞納税があるようですが、先生、介入通知は送ってますか?」
タキオン 「いえ、売掛金が差し押さえられては従業員の方々の給料が支払えませんので、あえて送っていません。」
管財人 「あ、分かりました。だいたい確認したい点はそんなところです。あと、Aさん、ご存知かと思いますが、破産手続きが終了するまで郵便物はすべてこちらに転送されます。請求書や重要そうなものが届いたらすぐにお知らせします。」
A社長 「はい、分かりました。」
管財人 「なにかご質問はありますか?」
A社長 「いえ、特にありません。」
タキオン 「先生、管財人報酬予納金の20万円を送金したいのですが、管財人口座はもうできておられますか?」
管財人 「あと3日ほどで口座ができますので、出来次第お知らせします。」
タキオン 「承知いたしました。」
管財人 「では今日はこれで終了ということでよろしいですね。何かAさんに会社・個人のことで確認したいことがあれば直接ご連絡して質問するかもしれませんのでよろしくお願いします。」
A社長 「分かりました。」

このようにして破産管財人面接は30分ほどで終了し、私とA社長は管財人の事務所を辞しました。

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